結婚指輪の購入方法は、主に「既製品」「オーダーメイド」「手作り結婚指輪」の3種類です。
これまで既製品の購入が主流でしたが、現在ではオーダーメイドやハンドメイドで作れる工房も増え、購入の選択肢が広がりました。
「既製品」「オーダーメイド」は購入するのは完成した指輪です。
「手作り結婚指輪」は自分たちで作り上げる指輪です。
「手作り結婚指輪」は「既製品」や「オーダーメイド」とはコンセプトが異なるため、単純に比較することはあまりオススメしません。
お二人にとって、結婚指輪をどんな風に考えるか、手作りするならどんな風に作りたいか、その内容を比較される方が大切です。
ここでは、「既製品」「オーダーメイド」との比較ではなく、手作り結婚指輪を作る際に後悔しないように、指輪の作成方法、自分で作る良い点(メリット)と注意点などをまとめてみました。
【手作り結婚指輪工房の選び方】ページも合わせてご参照下さい。
手作り結婚指輪とは? |
完成された指輪を購入する「既製品」「オーダーメイド」と違い、「手作り結婚指輪」は自分が直接制作に参加して作り上げる指輪です。
食事に例えると、外食と内食(家食)に近いですね。
外食は、プロが多くの人に喜ばれる料理を作ります(ジュエリーの世界ではほぼ機械化されています)。
外食にアレンジを受け付けるのがオーダーメイドでしょう。
内食は材料から調理まで、自分で自分のお気に入りの料理を作ります。
手作り結婚指輪の工房は、技術や専用工具を備えて、内食を外食と同じに仕上げられる環境を用意したサポート役です。
外食と同じ材料を揃え、作られるお二人に合った調理法を工夫し、ご希望に沿ったクオリティに仕上げるお手伝いをします。
結婚指輪の作り方 |
手作り結婚指輪含め、ジュエリー全般の作り方には、『鍛造技法』と『ロストワックス技法(鋳造)』の2種類があり、それぞれにメリット、デメリットがあります。
ステアクラフトは『鍛造(たんぞう)専門店』です。
『鍛造技法』とは、貴金属の地金(板)を、糸ノコで切り出し、延ばし、曲げたり削ったり打ち出したりして作っていく方法です。
金属そのものを加工していくため、「自分で作り上げた感」がとても強く感じられます。
硬い金属をなので、複雑なデザインよりシンプルなデザインに向いています。
制作時間は長めです。
『ロストワックス技法』は金属から作るのではなく、硬めのロウソクのようなワックスで指輪の型を作り、溶かした金属を流し込んで作ります(鋳造)。
ワックスを加工していくため金属には触れないため、「自分で作り上げた感」は鍛造技法より少ない感じです。
ワックスは加工しやすいので作りやすく、どんなデザインにも向いています。
制作時間は短めです。
『鍛造技法』と『ロストワックス技法(鋳造)』の詳細やメリット、デメリットは【鍛造技法とロストワックス技法とは?】をご参照下さい。
【ここが重要!】
両者は作る物(金属orワックス)が違い、作り方も全く異なりますので、自分がどちらの方法で作りたいかをしっかり決めましょう。
制作当日、ご希望の作り方ではなくてキャンセルもできず、思わぬ後悔をしないよう、選んだ工房がどちらの制作方法かわからない場合は、事前に必ずその工房へ確認しましょう。
手作り結婚指輪のメリット |
【世界にひとつの自分だけの指輪ができる】
使用する金属、幅や厚さ、デザイン、石留めまで自分仕様に作れるので、世界に一つ、唯一無二の指輪が出来上がります。
シンプルなデザインでもシャープだったりちょっと丸かったり、作り手が変われば完成した雰囲気も変わり、自分だけの指輪が完成します。
【達成感が感じられる】
インスタントのスープより、手を掛けてじっくり煮込んだスープは出来上がりの達成感、満足感、味わいが違います。
結婚指輪も同じですね。
【愛着の湧く指輪になる】
頑張って作った結婚指輪が可愛くない訳がありません。
鍛造は1本の金属から作ります。
「最初のあのただの棒が、1日でこんな指輪になるなんて!」感動です。
【作る過程の時間が思い出になる】
完成した指輪を見る度に、二人で協力して作った時のことが思い出されます。
難しかった工程も楽しい記憶。
既製品とはまた違った、思いがこもる結婚指輪です。
手作り結婚指輪の注意点 |
【シンプルなデザインがおすすめの理由(1)】
できるだけ自分の手で作りたいご希望であれば、シンプルなデザインがおすすめです。
複雑で凝ったデザインになればなるほど、手作りする難易度も高くなります。
シンプルデザイン=自作度(高)=クオリティ(高)=制作費(安)
複雑なデザインは、自作度を求めるとクオリティが低がり、クオリティを求めると自作度が低がり(工房が作ることになってしまう)制作費は高くなります。
【シンプルなデザインがおすすめの理由(2)】
結婚指輪は、永く着け続ける指輪です。
TPOを問わず着けられることや、後年、サイズ直しや修理が必要な時も、対処しやすいことも大事です。
プラチナ、ゴールド系ならどこの宝飾店でも対応できますが、あまり凝ったデザインの場合、修理が難しかったり、高額な費用がかかったりする場合があります。
純度の高いプラチナ、ゴールドは軟らかく、傷付きや変形の原因になることも。
また、特殊な金属の場合、購入店以外では修理を断られるケースもあります。
後々のことを考えた指輪選びも大切です。
【制作料金について】
既製品は完成しているので価格がはっきりしていますが、手作り結婚指輪は、デザインや、幅、厚さ、リングサイズによって料金が一定には出来ません。
シンプルなデザインの料金を基本ベースにして、石留めや刻印、特殊加工などをオプションしている工房が多いです。
わからない場合は、ご希望のデザインや幅、リングサイズなどを伝え、見積もりを問い合わせてみましょう。
プラチナ、ゴールドは、例えば「pt900」であれば、既製品、オーダー、手作り問わず「pt900」という品質、価値はどこでも同じです。
結婚指輪は一生ものなので、不必要な付帯サービスや、あまりに高額、極端に安価な場合はよく確かめることも必要です。
作った動機ときっかけ |
このページを見つけて頂いたあなたは、きっと「手作り」や「もの作り」に興味がある方と思います。
一番に手作り結婚指輪に向いているのはそんな方かなと思います。
これまで作った皆さんの動機やきっかけをまとめてみると、
【手作り結婚指輪を作った動機は?】
・「手作り」や「もの作り」が好き、興味があった
・愛着を感じられるものを持ちたい
・気持ちのこもった結婚指輪が欲しい
・オリジナルのデザインが作りたかった
・ダメージジーンズのように、手を掛けたものが好き
・新たな経験、体験にチャレンジしたい
・夢中に何かに取り組みたい 等々
【手作り結婚指輪を作ったきっかけは?】
・最初から「手作り」と決めていた
・結婚指輪の既製品にピンとくるものがない
・既製品、ブランド品に興味がない
・パートナーの希望
・相談したら不安が取れ、興味が湧いた
・忘れられない思い出を作りたい 等々
他にもたくさんの動機、きっかけがあります。
最初、手作りに興味や関心が少なかった方が、作っていくうちにどんどん「夢中」になっていくのを見ると、「もの作り」は「やってみなければわからない」「やってみた人だけがわかる魅力がある」が良くわかります。
手作り結婚指輪へのイメージが、少しでも伝わりましたら幸いです。
お二人にとって、ベストな結婚指輪が見つかりますように。
東京彫金工房ステアクラフト
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